モデルファイルから価格まで
スライサーは正確な答えを出しますが、それはプロファイルを設定してスライスを待ったあとの話です。この計算機はジオメトリから直接、数秒でおおむね正しい答えを返します。仕事の見積もりを出すとき、2つのモデルを比べるとき、そのプリントを始める価値があるか判断するときに欲しいのは、まさにそれです。
ファイルを読み込み、表面が実際に囲んでいる体積を測り、スライサーと同じ考え方を簡略化した形で当てはめます。壁は中実、コアは部分的に充填、そこにロス分の余裕と材料密度を掛け合わせる、というものです。
計算の全体像
FDMでは、シェルを表面積 × 壁厚として見積もり、薄い部品で過大にならないよう全体積を上限にします。残りがコアで、そのうちインフィル率の分だけが充填されます。サポート・ブリム・パージのぶんのロス分を足し、材料密度を掛けてグラムを求め、体積をフィラメントの断面積で割って長さを出します。費用はグラム数を1000で割り、1キログラムあたりの価格を掛けたものです。
MSLAレジンでは、中空化しない限り部品は中実で、重量はおよそ1.1 g/cm³というレジン密度から求め、価格は1リットル単位で計算します。プリント時間はレイヤー数 × 1レイヤーあたりの秒数です。マスクLCDは1層をまるごと一度に硬化させるため、同じ高さなら幅の広い部品でも狭い部品より時間はかかりません。
これらのステップはすべて、実際の数値を入れた形で内訳表に並びます。合計がおかしいと感じたら、どの前提が原因かをそのまま確認できます。
密度のプリセット
PLA 1.24、PETG 1.27、ABS 1.04、TPU 1.21、ASA 1.07、ナイロン 1.14、標準レジン 1.10 g/cm³。木質・カーボン・蓄光などのフィラーが入ったフィラメントは目に見えて違ってくるため、スプールのデータシートに載っている値を入れられるよう、任意の密度を指定する欄を用意しています。
ここで水密性が効いてくる理由
見積もり全体は、囲まれた体積というたった1つの数値に乗っています。体積は閉じた曲面に対してしか定義されないため、この計算機はメッシュが水密かどうかを調べ、そうでないときは警告します。開いたメッシュが返す体積は、大きい方にも小さい方にも大きく外れ得ますし、どれだけ丁寧に費用を計算しても直りません。まずモデルを修復してください。
プリント時間は見積もりであって約束ではない
FDMの時間は体積流量 — レイヤー高さ × 線幅 × 速度 — から求め、移動・リトラクト・加減速のためのオーバーヘッド係数を掛けています。カウントダウンではなく、幅のある目安として扱ってください。
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