見た目は問題ないのに失敗するメッシュ
モデルは完璧に描画できても、使い物にならないことがあります。スライサー、ブーリアン演算、シミュレーションツールはいずれも「見た目が正しい」よりも強い条件を求めます。メッシュが閉じていて、向きの揃ったソリッドを表していることです。この解析ツールは、それが満たされているかどうかを確認します。
各チェックが実際に意味すること
非多様体エッジ — 3つ以上の面に共有されたエッジです。現実の表面にこうした箇所は存在せず、たいていは2つのシェルを雑に結合したか、内部の壁が残ってしまった印です。スライサーはファイルを拒否するか、そのエッジで意味不明な結果を出します。最も深刻な問題です。
穴と境界ループ — 面が1つしか接していないエッジです。閉じたソリッドにはこれが1本もありません。境界ループ1つが穴1つに相当し、穴のあるメッシュは内側が定義されないため、スライサーは何を充填すべきか判断できません。
縮退三角形 — 面積がゼロの面です。2つの頂点が同じ位置にあるか、3点が一直線に並んでいます。表面の情報を持たず、法線の計算を壊し、後段の処理でゼロ除算エラーを引き起こします。
重複面 — 同じ三角形が二重に保存されている状態です。表面が二重になり、内外の判定を狂わせ、容量も無駄にします。
面の巻き方向の不一致 — 隣り合う面が、どちらを外側とするかで食い違っている状態です。裏返って描画される箇所が生じ、体積の計算も意味をなさなくなります。
分離したシェル — 頂点を共有しない、別々のジオメトリの塊です。複数パーツのモデルならまったく正常ですが、1つのソリッドであるべきものでは危険信号です。
孤立頂点 — どの三角形からも参照されていない点です。害はありませんが、編集が雑だった証拠です。
自己交差 — 三角形どうしが貫通している状態です。水密かつ多様体であっても、物理的にあり得ない形状にはなり得ます。処理コストが高いためこのチェックは任意で、大きなメッシュではサンプリングして、その旨を表示します。
まず頂点の結合から
STLファイルはインデックスのない三角形の寄せ集めです。三角形ごとに自前の頂点を3つ持ち、隣り合う三角形は互いが隣であることを知りません。そのまま解析するとすべてのエッジが境界に見え、まったく無意味な結果になります。
そのため解析ツールは、トポロジーの処理に入る前に空間ハッシュで頂点を結合します。STLについて意味のある答えを出せるのはこれがあるからであり、許容値が効いてくるのもここです。厳しすぎれば本来隣り合うはずの頂点が別々のままになり、緩すぎれば別々のディテールが潰れてしまいます。
水密と多様体
この2つの見出し結果こそ、多くの人が本当に知りたいことです。水密とは、穴も非多様体エッジもなく、メッシュが明確な体積を囲んでいる状態を指します。多様体とは、すべてのエッジがちょうど2つの面に共有されている状態です。スライサーがソリッドとして扱ってくれるにも、体積の数値に意味が出るにも、その両方が必要です。
プライバシー
解析はすべてブラウザ内で実行されます。アップロードは一切ありません。
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